Featured image of post Monochrome Eyes

Monochrome Eyes

色がないことで、色以外のものに向き合うことができる。

見えないことで見えてくることもある。

新しく手に入れたこのPentax K-3 Mark III Monochromeは、CMOSセンサーから色フィルタを外してあり、色が見えない。色が見えないと、世界から情報が一気に失われる。例えば、フルーツなどは熟すと色がかわり、食べ時だとわかる。花には、それぞれ違う色を反射、吸収しておりそれで人間の目には色が違うように見える。葉は若葉と古い葉では色がちがう。昆虫などは、色が警報であり危険な虫や、危険な虫のふりをしている虫などは色が違う。

それが全部なくなると、残るのは、諧調とパターンである。解像度も違う。普通のデジタルカメラは緑のフィルタが半分、赤あと青が四分の一であり、24万画素なら実は赤色は6万画素しかない。モノクロセンサーは24万画素をそのまま使えるから、どんな色のものをとっても解像度が高い。モノクロ専用機に劣らない解像感をもっているのはシグマのフォビオンセンサーぐらいだろう。モノクロカメラでも、三色のフィルターを用いて三回とって合成すればカラー写真になる。もちろん、そんな面倒くさいことはふつうは行わない。フォビオンセンサーのすごいところはその三回の露光に対応する作業を一度ですることだろう。僕はあまり考えなかったのだけど、フォビオンセンサーはモノクロ写真にも向いていたのでは?

ともかく感覚というものはそういうものなんだろうとおもう。目が見えなければ人は聴覚や嗅覚をよりつかう。聴覚が弱ければ視覚をつかう。写真表現もそういうものだとおもう。色がないことで、色以外のものに向き合うことができる。

Allium!

それにしても、Pentax K-3 Mark III Monochromって、露出のハイライトが over exposed になりやすくないだろうか?

Built with Hugo
Theme Stack designed by Jimmy