Coffee

Coffee

コロンビアに家族で旅行してきた。色々思うところがある旅行であった。若いころは、旅行して、美味しいものを食べて、お酒を飲んだら満足できたけど最近は色々思うことがでてくる。

僕ら夫婦はコーヒーをよく飲む。コロンビアはコーヒーの生産で有名であり世界でも生産量は多い。それでコーヒー農園のツアーも日程に組み入れたのである。スケジュールおよび計画担当である妻が、適当なコーヒー農園を見つける。(ちなみに僕は、運搬および食事担当)。そこは、パーマカルチャーを実践している農園で、有機農法やサスティナブルな育て方をしているという。

いろいろ紹介したい点はあるのであるが僕が一番気になったこと。それは価格だ。

この農園でコーヒーは一袋 5000 pesoで売られている。オーガニックで、かなり手間をかけて作られたコーヒーはペソが弱いこともあり米ドルならわずか$1.2である。ここではコーヒーを種から発芽させて、苗にして植えて、色々な木と混植して育てている。斜面に植えているので機械では収穫できずに、すべて人力で収穫する。しかも収量の多いモダンなハイブリッドよりも伝統的なコーヒーを植えている。それで、手間をかけて売値が$1.2だとは!

行きつけのグローサリーではコロンビア産のシングルソースの(ブレンドされていない)豆が$13で売られている。この価格差はいったい?

もちろん、コーヒーがグローサリーで売られるまでの過程で多くのステップが存在する

  • コーヒーの生産
  • ジュートの袋で生産者はバルクで売るので、その輸送や通関および検疫
  • ローストと豆の選別
  • パッケージのデザインとパッケージング
  • 米国内のホールセラーに扱ってもらう
  • お店で陳列して売る、人件費や利益、税金など

この過程で$1.2の豆が$13になる。また、この価格差は、コロンビアのような発展途上国がいつまでも貧しい理由の一つでもある。より付加価値の高い上流工程にはいれないで、一次産品のコモディティーの生産をすると、どうしても利益がすくない。どうして、汗をかいて、苦労をして生産をしているコロンビア人の価値は低く設定されて、米国で行っている過程の価値が高く設定されているのか?

シカゴのグローサリーで!

コーヒーの値段を見ていて、コロンビアの現代世界における立ち位置、スペインが始めた植民地主義の現在にもつながるその禍根が実感できてきた。次回は、ファームで見かけた有機農業について。

Momota Farm!


Written By

Masahiko Aida